みちのくフリー切符で行く北東北3県の旅


計画


東北へ行くのに、航空機のチケットは札幌行きになっている。JR北海道発売の「みちのくフリー切符」は北海道に入らないと買えない。出発時に切符が手元にないのは少し不安だ。
この切符のフリー区間は青森、岩手、秋田の北東北3県なので、2月に乗った花輪線と五能線を除いて、このエリアの路線を総べて乗り尽くす。
ここは1日3往復の岩泉線の他にも、津軽線、八戸線、三セクの青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道、大湊線の乗り継ぎにくい路線が手ぐすね引いて待っている。散々こねくり回したけれども、連日早朝に発って、日中は1時間も時間待ちをするという情けないスケジュールしか立てられなかった。秘湯の一軒宿に泊まったり、北山崎で遊覧船に乗る等の「旅行」の要素を譲らなかった所為もあるけれど。


札幌発の「みちのくフリー切符」の通用期間は6日間だが、第1日目は殆ど札幌→青森の移動に費やされてしまう。津軽線の便が少なくて三厩−蟹田往復に時間を取られる。

第2日目は三セク化された旧東北本線の八戸−盛岡間がネックになる。3月末まであった快速が無くなったのが痛い。この区間は新幹線も通っているのでもう一度通らねばならない。
今回は盲腸線以外にも田沢湖線(秋田新幹線)の大曲−盛岡や山田線の釜石−宮古、奥羽本線の秋田−象潟を2度通らないと乗り継ぎできない。三セク線の三陸リアス鉄道や由利高原鉄道にも乗るのでなかなかタイトなスケジュールになっている。しかしこの日は北上駅で早々に切り上げて夏油温泉に向かう。

第3日目は北上線で大曲へ行き、秋田新幹線で盛岡に引き返してきて、山田線で宮古まで行く。

第4日目は、かなりアホらしいルートだ。早朝に岩泉線を往復した後、宮古から釜石線で花巻に出て、花巻−一関−大船渡という2月にも乗ったルートを辿る。大船渡からは北上して再び宮古へ戻る。

第5日目は三陸リアス線、八戸線に乗って2度目の八戸へ。新幹線を乗り継いで秋田に出て、象潟まで行く。

最終第6日目は由利高原鉄道と男鹿線に乗ってから奥羽本線で青森に行って、空路伊丹へ戻る。




第2日目第3日目第4日目第5日目第6日目


第1日 
2009/05/14 南千歳〜函館〜蟹田〜三厩〜青森




新千歳空港−南千歳間は「みちのくフリー切符」の対象外なので、一駅だけ切符を買って乗る。この区間だけ乗るのは初めてだが、3分の区間で300円もする。地下区間の高い工事費の所為で特別区間になっているようだ。

かってはこの駅が千歳空港駅で、長い跨線橋が空港ターミナルビルに直結していた。跨線橋は途中でちょん切られて、空中に浮かんでいる。

函館までの特急スーパー北斗はガラ空きだろうと思っていたら、あに図らんや指定席は満席で、登別以降の通路側の席しか無かった。連休も終わったのに何故と訝りながら乗車したら、修学旅行だった。インフルエンザにやられてた高校も連休明けに出発していた。
客が来ない指定席に取り敢えず座って、登別で自分の指定席に戻った。幸い、室蘭で自由席から大勢の乗客が降りたので、やっと窓側の席に座れた。


噴火湾に入ると駒ヶ岳が見えてくる。湾を半周する間ずっと左窓にある。


今回からカメラはLX3だけを携行している。


大沼と小沼の間の細くなった通路を通り抜けて大沼公園駅に停車。
大沼国定公園は、まだシーズンオフのようだ。





大沼公園を出てしばらく進むと、急に視界が広がって函館平野に入る。 ポツンと小さく見えていた函館山がどんどん大きくなって、やがて函館駅に到着した。



4分の慌ただしい乗り継ぎで、海峡線の特急「白鳥」に乗車。遅ればせながら、初めて海峡トンネルを越えた。

よく見るとドアのガラスに渡島半島と青森県がデザインされている。



蟹田駅で津軽海峡線から津軽線に乗り換えるが、1時間以上待ち時間があるので海岸へ出てみた。

ミャオ、ミャオと煩い程に鳴く。なるほど海猫だ。


津軽線は半島の北辺に達して海岸沿いを走る。竜飛岬の姿がチラチラする頃、左へ急カーブして山に向かったかと思うと、唐突に終点三厩に到着。三厩駅は、これから前方の山峡に分け入っていきますよと言うような場所にある。

竜飛岬行きのバスが待っていたが、前に行った事があるので今回はパスする。





蟹田で乗り換えた青森行きの電車はロングシートだった。日がとっぷりと暮れた中を走っていると、まだ近郊の郊外に居るような気がして、本州の果てまで旅している感慨が損なわれる。

青森駅のホームで撮ってから、跨線橋に上がるとベイブリッジのライトアップの色が青から緑に変わっていた。手が込んでいる。




ルートイン青森駅前に宿泊。大浴場で疲れを取る。
最近はビジネスホテルでも女性客をよく見かける。「風呂場は大きいですか」と聞かれても、女湯に入った事は無いので答えられない。





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