北海道フリーパスで一挙完乗の旅
計画
北海道へは仕事で数え切れない程行っているけれど、札幌以外は殆ど行ったことがない。それで昨年(2008年)は4度、航空券+ホテル+レンタカーのパックで観光地を回った。今度は鉄道の番である。
前泊すると日程が楽になる。更にもう一泊すると、行動範囲が拡がる。それで2日前に札幌に飛んで、深名線や士幌線の廃線跡、それに車窓からは見られなくなった狩勝峠等を車で回ることにした。日程は北海道フリーパス7日間+2日で計9日間と、これまでで最長になった。
まずは車で回った廃線跡の旅から。
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第1日
2009/06/07 千歳〜名寄〜朱鞠内〜幌加内〜層雲峡温泉
千歳空港は雨だった。
レンタカーカウンターが移動していて途惑ったが、マツダレンタカーのブースに辿り着いた。
1人だけ送迎バスに乗って行き着いた先は、何時も行くニッポンレンタカー等の基地とは違って、こぢんまりとしていた。
今日は日曜日なので、まず1000円高速で名寄まで行く。視界が悪くなる程の降りではないが、雲が低くかかって山がサッパリ見えない。途中1回だけコーヒーを補給して、高速道路の果てまで250キロ走った。
名寄駅に立ち寄って切符を購入し、明後日以降の指定席を確保した。
普通は東京駅から出る列車が「下り」で先頭車両が1号車となり、座席列は左から右へA→D席となる。北海道では札幌から出る列車の先頭車両が1号車になる。その為、札幌発の函館行きは上りなのに先頭車が1号車になる。
座席列は上り下りを基準にするのか、車両番号が基準なるのか分からない。座席が右になるか左になるかで景色が変わる。出来るだけ川や海岸側の座席を取るようにしている。
進行方向に向かって右とか左というメモをつけてみどりの窓口に提出した。
どうも発券に慣れていない様子で時間がかかったが、列車事に資料を確認して発券してくれた。
結果的にはこれが良かったようで、例えば稚内から旭川までは右がD列だったのに、乗り換えた列車では左になっていたりした。同じ列車なのに増結車両と通常車両とでA列とD列が入れ替わっていた事もあった。
今日はこれから深名線の廃線跡を辿る。
深名線は函館本線の深川と宗谷本線の名寄を結んでいた線で、1995年に廃線となった。
豪雪地帯を走る路線であり、また北母子里駅では零下41度の観測史上最低気温を記録している。
宮脇作品では「途中下車の味」と「終着駅は始発駅」に登場する。
国道は朱鞠内湖の南岸を走っているが、深名線は北岸を通っていた。
名寄から西に向かい、母子里でようやく深名線跡に近づいたと思ったら、
何と、北岸を回って朱鞠内へ向かう道路が通行止めになっていた。
ままよ、行ける所まで行ってみよう。
深名線は、道路の左側、白樺林の中を走っていた。その向こうには朱鞠内湖があるはずだが、全く見えない。
北母子里駅跡と思しき地点で、左折して踏み分け道に入って見たが、「私有地立ち入り禁止」の看板があった。


更に進んで、白樺駅跡と思しき所に入り込んでみると、林の中にそこだけ草地になっている軌道跡があった。
ポイント切り替え器のようなものと、ホームの階段が残っている。


朱鞠内へは、北岸を走っている道路から分かれて未舗装の道路沿いに西岸を進むのだが、ここで通行止めになっていた。それでも、蕗ノ台駅付近なので入り込んで見た。
砂利道の先を右へ行くと工事現場になっていた。左へ向かう。
白樺駅跡と同様の軌道跡が、大きな広場に続いていた。
深名線のレールや枕木の撤去基地になっていた所で、資材をうずたかく積んである風景を写真で見たことがある。それらも既に搬出されてしまったようだ。
ここでUターンして、最初の通行止め地点へ戻り、朱鞠内湖の南岸を走る国道に入る。
朱鞠内湖は国内最大の人造湖だが、湖岸の道からは姿が見えない。
唯一有る展望台からでも、この程度である。
朱鞠内駅跡は直ぐに見つかった。
駅舎は撤去され、建て直されてバスターミナルに変わっている。


添牛内駅跡。駅舎は地元の人が倉庫として使っている。
ホーム側へ回ってみたが、とてもここを列車が通っていたとは思えない。
更に国道を南下する。
政和駅跡は道の駅になっており温泉があるが、時間が押しているのでパス。

深名線廃線跡のハイライト、第三雨竜川橋梁である。
レールは撤去されているが、保存状態が良くて今にも列車が走ってきそうだ。


予定では、駅前でずっと営業している「松屋」で幌加内ソバを食べるつもりだったが、既に5時前だ。
宿は層雲峡に取ってある。幌加内−深川間の探索は断念して和寒インターへ向かった。
層雲峡温泉の朝陽亭に投宿した。
1泊2食付きで10000円と安かったので、全く期待していなかったが、このシリーズで泊まったことのない巨大な温泉旅館だった。
温泉は当然本物。食事は朝夕共にバイキングだったが、夕食には何とカニの足が出た。
周りは団体客で一杯である。メデイアで集めたその時限りの団体、曾て低料金を満たすにはこんなやり方があるのかと、感心した。朝夕共に、種類が多くて味も良く大いに満足した。
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